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作曲・編曲・ピアノ演奏

EASTWEST Hollywood Strings レビュー その2 スペック(改)

   

Hollywood Stringsを使用したオーケストラ楽曲です。

"その1 概要"ではおおまかにこの音源の魅力や残念なところを書きましたが、今回はPCスペック周りのお話です。
まぁオーケストラなら他の様々な音源も絡んできて一概に断言できないところですが、なんとなくの目安だけでも掴めればということで。

まずは自分の使用しているPCスペックを簡単に。

●CPU:i7 3820 (3.6GHz 4コア8スレッド)
●RAM:64GB(8GB×8スロット)
●SSD:システム用に240GB、音源ライブラリ用に500GBと240GB
 

ストレージ

サンプル置場はHDDかSSDかという話ですが、個人的にはSSD一択です。

レガートパッチは1GB以上消費するものが多く、HDDだと"一つのレガートパッチ"をロードするのに1~3分もかかります。
それが複数のマイク分や各楽器毎にロードするとなると数十分、、ちょっと考えられないですね。
SSDであればレガートパッチでも10~20秒なので、パッチ数が多くなるほど相当な時間差になってきます。

もちろん用途次第で、レガートパッチは使わなかったり、Goldエディション(サンプルが16bitなので、24bitのDiamondより消費メモリが少ない)だったり、消費メモリを抑えるように最低限の使用にすればHDDでも運営できるし実際やっている人はたくさんいると思います。

とはいえ、これほどの素晴らしい音源、ポテンシャルを最大限に引き出すという意味でもやはりSSD推奨ということです。

メモリ

ガチなオーケストラを打ち込もうとするなら32GBは必須です。
それプラス、音作りのために複数マイク使用して、巨大なテンプレートを構築していくようであれば64GB以上。あればあるだけいいという感じですね。

ドンドコなリズム重視のハリウッド系やロックが混ざったようなジャンルであれば細かな奏法とか必要ないことが多いので、1マイクのみの使用なら16GBほどあれば問題なさそうです。

実際に消費メモリを確認してみますと。
まず1st Vlnで、レガート系、ロング系、ショート系と一通りのパッチを読み込むと3GB消費。
弦五部同じく一通り読み込むとして、×5で15GB。あとはそれにどれだけマイクを重ねるかですが、仮に3マイク使用するならストリングスだけで既に45GBですね。

実際は読み込んだ後も使用していく過程で消費メモリも増えていくし、他のセクションのことを考えると64GBでも厳しいことが分かります。

ちなみにHDDのパフォーマンス(速度)を維持するためには、使用するのはそのHDDの容量の半分までに留めておくのがいいと言われています。
CドライブがいっぱいいっぱいだとPC全体がかなり重くなるのはそれですよね。

メモリではそういうことは聞かないんですが、自分の環境では体感として同じことが起こっています。
メモリは64GB積んでいますが、使用メモリが50GBくらいになってくるとPCがかなり重くなってきます。
なのでテンプレートを読み込んだ時点で、いってもなるべく40GBあたりに留めるようにはしています。

消費メモリが増えるということは、プレイヤー(PLAYエンジンとかKONTAKTとか)の起動数が増えるということなので、結局は必然的にCPU使用率も比例して上がることで重くなるのだと思いますが。

ということで、メモリはあればあるほどと書きましたが、例えば128GB積むならCPUもフラッグシップレベルのものを用意しないといけないんじゃないかなと。
それでも一般的には128GBというのは未知の領域なので安定具合とか、人柱が必要な難しい問題ですね。(汗)

CPU

ストレージと併せて、同時発音数に関わるところです。
使用しているCPUは4年くらい前のものですが、この音源を使用するにあたって特に不具合があったことはないです。

とはいえ、tuttiでレガートしている場面なんかではCPU使用率が余裕で100%いったりするし、メモリを64GBとか128GBにするレベルで考えるなら、前述の通りフラッグシップに近いCPUじゃないと厳しいんじゃないかなと思います。

リリースされてもう6年以上経つので、そこまでバリバリに使うわけじゃないって方は、今からPCを新調する場合そこまで気にするほどのものでもないです。

ということでざっと重要そうなところを書いてきましたが、CPUやメモリそれ単体のスペックが高ければいいというものでもないし、全て最高のスペックにしたところで、PLAYエンジンがそもそものボトルネックになってどうしようもないこともよくあるので、各々試行錯誤しながら頑張りましょうって感じですね!(笑)

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